本蓮寺
ほんれん じ
室町・戦国期、備前国における日蓮法華宗の布教の重要な拠点を担った寺院。岡山県瀬戸内市牛窓町牛窓にある。牛窓の豪族・石原氏の居城・天神山城に連なる小高い丘に建つ。
開山
正平二年(1347)、日蓮宗大三祖日像の弟子・大覚が草創した道場「牛窓浦法花堂」が寺の起こりとされる。 永享十年(1438)、京都本能寺を創建した日隆とその弟子・日暁が牛窓の石原氏の帰依を受けて諸堂を整え、長禄二年(1458)、日暁を開山として法花堂を本蓮寺と改めた。
石原氏の保護
明応元年(1492)には石原氏の出身で本蓮寺二世となった日澄を本願とし、石原氏を檀那として本堂の建立がなる。石原氏の保護のもと牛窓の繁栄の象徴ともなった。しかし日澄以後は無住の寺となり、日進が三世となる万治三年(1660)まで荒廃が続くことになる。